20~30代
規則正しい生活で骨量(骨密度)維持を
20歳前後で最大値を迎えた後の骨量(骨密度)は、40歳までほぼ横ばいで推移していきます。20代から30代にかけては、骨量(骨密度)を維持できるよう規則正しい生活を送る必要があります。よい生活習慣を身につけることができれば、骨粗鬆症だけでなく様々な生活習慣病の予防にもなります。
食生活
バランスの良い食事を心掛け、極端な食事制限(ダイエット)は避けましょう。食事を考慮する際、カルシウムとともに、カルシウムの吸収を助けるビタミンDの摂取を特に意識してください。
コーヒーや紅茶などカフェインが含まれる飲料、アルコールは取り過ぎず、適量を心掛けましょう。栄養素「リン」の取り過ぎは、体外へのカルシウムの排出を活発にしてしまいます。リンはインスタント食品やスナック菓子、ハムなどの加工食品、清涼飲料水に多く含まれているので、これらの食品の過剰摂取は控えましょう。
運動
成人してからも適度な運動は重要です。ただし、ジャンプ運動は体の状態によっては膝の靱帯損傷や足首の捻挫など怪我につながる恐れがあります。ランニングなど無理のない範囲でできる運動に取り組んでみてください。
その他
喫煙はカルシウム吸収の阻害、カルシウムの排出促進だけでなく、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を減少させ閉経を早めてしまう恐れもあります。様々な病気とも関係しているため、喫煙者は禁煙を目指してください。
このほか適度に日光浴を行い(紫外線を皮膚に直接当てると、体内でビタミンDが合成されるため)、強いストレスを抱えない生活を心掛けましょう。
妊娠・授乳時のカルシウム摂取について
妊娠・授乳時にはカルシウムの吸収率が増加するため、摂取推奨量以上のカルシウム(20代、30代ともに650mg/1日)を摂取する必要はありません。ただし、この数値は推奨摂取量が取れている前提で計算されているので、足りていない方はしっかりカルシウムを補給してください。