40~50代
食生活・運動の見直しに加え骨の検査を
40代までほほ横ばいで推移してきた骨量(骨密度)は、50歳以降に減少していきます。特に女性は閉経を機に男性よりも減る度合が大きくなるため、注意が必要です。40~50代では、バランスの良い食生活や適度な運動に加え、骨の検査をして骨の状態を確認することが骨粗鬆症を予防する上で重要になります。
食生活
カルシウムとカルシウムの吸収を助けるビタミンDの摂取を意識したバランスの良い食事を心掛けます。体重が軽いと骨折リスクが高まるため、やせ過ぎは避けましょう。一方で食事の取り過ぎは糖尿病や肥満など生活習慣病のリスクになり、続発性骨粗鬆症(病気などが原因となって起こる骨粗鬆症)を発症する可能性があるため適正体重の維持を目指してください。ビタミンDは紫外線を皮膚に直接当てることで合成されるため、適度な日光浴も行いましょう。
アルコールの過剰摂取および喫煙は、生活習慣病など様々な疾患を発症するリスクとして知られており、骨粗鬆症もその一つです。日常生活では過度な飲酒を避け、禁煙を徹底してください。
運動
運動は骨量(骨密度)維持のほか、骨折の原因となる転倒を防ぐための筋力・バランス能力を保つ目的があります。ウォーキングのほか、ヒールレイズ(かかと落とし)や椅子を使ったスクワットなど比較的安全に行える運動を継続していきましょう。ジャンプ運動やランニング、ジョギングなど負荷が強い運動は怪我につながる恐れがあるため、体の状態を考慮して検討してください。
検査
骨粗鬆症はほとんどの場合症状がないまま進行するため、自分では気づきにくい疾患です。また、骨量の最大値が低い場合、骨の折れやすい範囲まで骨量(骨密度)が減少する時期が早まって骨粗鬆症を発症することがあります。
だからこそ「(検査を受けなくても)まだ若いから大丈夫」と思わず、検査で骨の状態を把握することは重要です。骨量(骨密度)が低いことがわかれば、食生活の見直し・適度な運動の継続で改善していくことが可能です。まずは医療機関を受診して検査を受けてみてください。