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骨粗鬆症の治療

治療の中心は薬物治療

骨粗鬆症治療の目的は、骨強度を高めて骨折を防ぎ、QOL(生活の質)を保つことです。

骨量(骨密度)の減少具合によりますが、治療法の中心は主に薬物治療で、食事療法と運動を並行して行っていきます。既に骨折している場合は、骨折箇所をギプスで固定、必要であれば手術で治療しながら薬物治療を行います。

また、他の疾患等が原因で起こる続発性骨粗鬆症については、原因疾患を治療したり、可能なら原因薬物の中止もしくは減量を行います。これらの対応が難しいケースでは、積極的に骨粗鬆症に対する治療を行います。

薬物治療について

骨粗鬆症の治療薬は4種類に分けられ、骨を強くするメカニズムが異なります。

骨吸収や骨形成、骨代謝については「骨粗鬆症とは」をご覧ください。

骨吸収を抑える薬

古くなった骨を溶かす破骨細胞の活動を抑える薬です。

骨形成を促進する薬

破骨細胞によって溶かされた部分に集まり、新しい骨を形成する骨芽細胞を増やす薬です。

骨吸収を抑え、骨形成を促進する薬

骨形成を抑えて骨吸収を促す糖タンパク質(スクレロスチン)の働きを抑える薬です。

骨に必要な材料を補充または骨代謝をサポートする薬

骨に必要な成分を補充したり、骨代謝をサポートしたりする薬です。骨の状態や、食事で摂取することが難しい方などに処方されます。

食事療法について

骨粗鬆症の治療と聞くと、「カルシウムが含まれた食材をいつもより多めに摂る」ことをイメージする方がいるかもしれませんが、過剰に摂取する必要はありません。エネルギーや様々な栄養素をバランスよく摂取するよう心掛けましょう。特にビタミンD、ビタミンK、タンパク質はカルシウムとともに必要な量をしっかり摂取することが大切です。

逆に、コーヒーや紅茶などカフェインを含む食品やアルコールなどを過剰に摂取することは控えましょう。

必要な栄養素は基本的に食事から摂ることが望ましいですが、食が細い方などは十分に摂取できないケースも考えられます。その場合は医師とよく相談した上で、サプリントなどで補うこともあります。

運動について

骨は負荷がかかることで強くなる性質があるため、運動によって骨密度を上げられる可能性があります。

また、運動療法は筋力やバランス感覚の維持・向上にもつながり、骨折の直接的な原因となる転倒の予防にもなります。

本来ならジャンプやジョギングなど骨にかかる負荷の強い運動が望ましいですが、骨粗鬆症の患者さんが行うとかえって転倒・骨折のリスクになってしまいます。

比較的安全に行える主な運動を紹介します。

ダイナミックフラミンゴ療法

目は開けたまま立った状態で、片足を上げるトレーニングです。このとき、高く足を上げる必要はなく、床につかない程度で問題ありません。転倒のリスクがあるため、机などにつかまって行うと良いでしょう。

左足、右足ともに1分間ずつ行い、1日3セットを目指します。

スクワット

両足を肩幅より少し広げた状態で立ち、そこから前傾姿勢でゆっくり5~6秒かけて腰を下ろし、5~6秒かけて元の姿勢に戻します。このとき膝がつま先よりも前に出ないように注意しましょう。こちらも転倒のリスクがあるため、机などをつかんだり、後ろに椅子やソファがある状態で行うと良いでしょう。

5~6回を1日3セット実施することを目指しましょう。

ヒールレイズ

かかとを上げるトレーニングです。両足を肩幅より広げた状態で立ち、そこからかかとを上げ、ゆっくりと下ろします。かかとは高く上げ過ぎる必要はありません。

20回程度を1日2~3セットを目指しましょう。

治療は継続しましょう

骨粗鬆症の治療はすぐに効果が表れるものではなく、時間がかかる場合があります。

そのため自己判断で服薬をやめてしまう方も少なくありませんが、途中でやめてしまうと骨折の予防が難しくなります。医師とよく相談しながら、根気強く治療を継続して強い骨を作っていきましょう。

ドクターイメージ画像

【整形外科医からのメッセージ】

骨粗鬆症の治療目的である骨折予防効果を明確に発揮できるまでの治療期間は1ないし数年程度必要です。

また、閉経後骨粗鬆症の主な原因であるエストロゲンの減少は生涯続きますので、骨粗鬆症の治療も長期にわたり必要となることが少なくありません。

特に脆弱性骨折をきたした方は骨折の連鎖を予防するためにも骨粗鬆症治療をしっかり継続しましょう。

監修医師
宗圓 聰 先生
そうえん整形外科 骨粗しょう症・リウマチクリニック 院長
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